MATERIAL FURNITURE

古材をデザインする。単管パイプ+足場板=家具。

マテリアル・ファニチャーは「古材」による家具づくりをしています。建設現場で実際に使われた古材「単管パイプ」「足場板」が家具の素材です。素材の魅力がそのまま家具の魅力である、という考えのもと家具づくりを行っています。私たちは、「本質は素材に宿る」と考えています。素材は、実際にさまざまな建築現場で使われてきた本物です。 一点一点味わいの違うヴィンテージ・ジーンズように、使い込まれたものだけが放つ素材の魅力を感じてください。

足  場  板
足場板は作業員の移動通路、作業場所の確保など建設現場で多用されている。地域により大きさはさまざまだが、マテリアルでは、幅約20㎝×長さ約180㎝×厚さ約3.5㎝の役目を終えた杉材を再生利用。
単管パイプ
単管パイプは、直径48.6ミリの太さをもつ統一規格の鉄の工業製品。現在、あらゆる建築現場で使用され、一般住宅から高層ビルまで多用されている。建設現場での第一線の役目を終えた単管パイプを再生利用。

マテリアル・ファニチャーの天然の仕上げ素材。

ヒマワリ油

本来は、くせのない上質な食用油。マテリアル・ファニチャーでは木部のオイルフィニッシュ素材として使用している。八ヶ岳を仰ぐ信州・富士見町産のヒマワリ油を取り寄せている(季節により産地が変わることがあります)。

柿  渋

日本では古くから木材、紙、布などに塗られ、防カビ・防水・補強効果などを高める天然素材として知られている。マテリアル・ファニチャーでは一部木部の仕上げ素材として使用している。時間を経るごとにより味わい深い色に変化していく。

蜜  蝋

ミツバチが体内から分泌し、自らの巣作りに使う天然の蝋成分。 古くから鉄素材のさび止め、つや出しを目的に行われる[蜜蝋焼き]の素材でもある。マテリアル・ファニチャーでは天然蜜蝋を使い単管パイプ部分の蜜蝋焼きを行っている。

ルーツへ。-残された道具。

父は建具職人だった。三年前に他界した時、信州の実家に遺されたのは父が使い続けたさまざまな木工道具だった。ひと夏がすぎ、秋に帰省した時にそれらは随分と錆が目立ち始めていた。鈍い錆色に変わっていくノミやカンナの刃を眺めているのは複雑な思いだった。
 少年のころ、父の仕事場の木の香りが好きだった。「大人になったらお父さんのような建具職人になる」と高らかに宣言していた私は、結局のところ跡は継がずに今現在、写真家となっている。
 錆つく道具たちを前に、何か自分なりにこの道具を生かすことはできないかといつしか思うようになった。なにか宿題のように心に引っかかった。実家に帰るたびに物置の奥からさまざまな工具を引っ張り出し、自分なりに使い始めた。何のための道具なのか分からないものも少なくなかった。手でいじって考え、専門書を見たりするその工程は何かの謎解きのようであり、父との密かな対話のようでもあった。小さくて親密な気持ちが通う時間が流れた。
 新たに買い足したものもあるが、家具作りの木工道具は基本的に父のものを使って作っている。いわば木工道具の再生であるが、各古材を再生させる私のマテリアル・ファニチャーにとってこれほどふさわしい道具たちはない気がしている。

マテリアル・ファニチャー 代表 小林キユウ
http://www.kobayashi-kiyu.com